考えておくべき退院後【介護の入り口】

今のうちから介護について知っておこう

利用できる介護サービスの種類「施設サービス」

介護保険施設に入居する「施設サービス」

施設サービスとは

施設サービスは介護保険施設に入居して介護を受けるものです。介護保険施設は公的施設の意味合いが強く、施設建設に補助金が出たり法人税の優遇を受けられたりするため、入居者の費用も比較的安価な点が特徴です。人気が高く、入居待ちの高齢者が非常に多くいます。介護保険施設には「特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)」「介護老人保健施設」「介護療養型医療施設」「介護医療医院」の4つがあります。

施設サービスとは

特別養護老人ホーム

特別養護老人ホームには自宅での生活が困難で常に介護を必要とする高齢者が入居しています。これまでは要介護1以上が入居条件でしたが、2015年からは要介護3以上と条件が引き上げられました。入居条件の対象が引き上げられた時点で要介護1~2だった入居者は引き続き入居可能です。また、例外的に要介護1~2の人が入居できるケースもあります。例えば、1人暮らしで認知症を患っており常に見守りが必要な場合や、同居家族から虐待を受けているような場合です。施設内では食事や入浴などの日常生活に必要な動作における介護、機能訓練、健康管理などのサービスを受けられます。主な運営主体は地方公共団体や社会福祉法人です。

介護老人保健施設

介護老人保健施設は要介護1以上の高齢者を対象としています。病院での治療を終え、退院後にリハビリを必要とする人が在宅復帰を目的に入居する施設です。介護や看護、リハビリ、日常生活の援助などのサービスを受けられます。理学療法士や作業療法士といったリハビリ専門職が配置されており、計画的にリハビリを進めていきます。リハビリの頻度については少なくとも週2回程度行われます。在宅復帰を目的としているので、終身利用を前提に入居することはできません。主な運営主体は地方公共団体や医療法人です。

介護療養型医療施設

介護療養型医療施設は要介護1以上の高齢者を対象としています。治療を終えて病状は安定しているものの、長期間の療養を必要とする人が入居しています。医療施設に分類され、介護体制が整った施設の中で医療・看護サービスを受けられます。施設サービス計画に基づいて療養上の管理を行い、必要な医療を提供することを目的としたものです。主な運営主体は地方公共団体や医療法人です。

介護医療医院

介護医療医院は要介護1以上の高齢者を対象としています。長期療養のための医療と日常生活における介護を一体的に提供する施設です。介護療養型医療施設と同様、医療施設に分類されます。介護と医療ケアを同時に受けられる点が特徴で、たん吸引や経管栄養を必要とする人でも入居可能です。主な運営主体は地方公共団体や医療法人、社会福祉法人などの非営利法人です。

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